2012年5月25日金曜日

ハードボイルド上映会at阿多美屋 招待状



ハードボイルドアニメ(自店厳選)上映会


時: 阿多美屋閉店日 27(日)13時~
所: 阿多美屋の二階
Dress code : Sunglasses

チケットは限定20枚
阿多美屋店員にお声かけください。

入場無料☆



timeschedule

13:00 ルパン三世1ST 
 #6 雨の午後はヤバイゼ
 #9 殺し屋はブルースを歌う
14:00 スペースコブラ 
 #1 復活!サイコガン
 #3 宿敵!クリスタル・ボーイ
15:00 カウボーイビバップ
 #1 アステロイド・ブルース
 #2 ホンキィ・トンク・ウィメン
16:00 シティーハンター
#1 粋なスイーパー XYZは危険なカクテル
#3 愛よ消えないで!明日へのテンカウント
#5 グッバイ槇村 雨の夜に涙のバースディ


・・・・・・・・・・・

以下 WEBマガジン




なぜ熱海でハードボイルドのアニメを見るのか・・・
それはそれは深い意味があるのであるが、
まず第一に私たちは
「落ちてしまった」ということだ。
熱海の街に、
そして日本が誇るアニメーション、
それもハードボイルドというジャンルに。
一言で表すのであればそれは「恋」。
恋する場所で恋するものを共有したい。
それが起爆剤。







『ルパン三世』
1971年~72年
制作・東京ムービー
監督・大隈正秋

ルパンは、1stらしさとハードボイルド色の強さを決め手に
高畑・駿コンビの演出回は避けることとなった。
まあとにかく男クサい話ばかりだ。
とりあえずOPが格好いいからソレをしっかり観よう。








『スペースコブラ』
1982年~83年
制作・東京ムービー
監督・出崎統

コブラは未視聴の参加が多いだろうという判断で
世界観とメインストーリーが分かりやすい正統派回
を選んだつもり。そうなると、
やっぱコブラv.s.ボーイの対面は外せない!
他の回で好きなモノも在るが、
変化球なので辞めておく。




※ちなみにコブラのOPを作曲
・ルパンの音楽制作の大野雄二氏は
熱海出身。









『カウボーイビバップ』
(Cowboy Bebop)
制作・サンライズ
監督・渡辺信一郎

テレビ東京系などで1998年
4月から同年6月にかけて
全26話中の一部(後述)が放送され、
その後WOWOWで同年10月から1999年
4月にかけて全26話が放送された。

Session #1 アステロイド・ブルース 
Session #3 ホンキィ・トンク・ウィメン 

1話は、テレビシリーズでは描写が適切でないことが理由で
放送されなかった幻の回。
注目は、主人公スパイク・スピーゲルのキャラクター、
相棒?ジェットとの絡み、
アクションシーンのかっこよさ。

3話は個人的にとても好きな回
フェイ・バレンタインの登場。
小生意気で斜に構えた感じがかわいい。でも色々あるのよね、彼女も・・・
退散シーンで流れるPiano Blackという曲が最高にかっこよくて好き。
全体の流れと、最後のオチも、ビバップぽくてよい・・・。
ロマニーとゴールジュの掛け合いは、覚えましょう。使いましょう。

世界観・ストーリー・キャラ・音楽・作画、
アクションシーンの巧みさ
声優陣の豪華さと合致感、などでがっちり心つかまれて欲しい、
また本筋が見えすぎてしまうのを避けるために
1話・3話を選んだ。
OP.EDは必見。






ビバップは基本1話完結の話になっているが、
※またその1話1話がバラエティーに富んでおり、
メッセージも普遍的なものがあり秀逸。
音楽も殆ど1話ずつそのテーマに法られ作られているという贅沢なもの。
その中で少しずつ本筋とかかわっていき、
終盤の展開へと流れてこんでいく。
登場人物それぞれに過去、生きる理念のようなものがあり、
等身大で時に弱さを垣間見せる所も感情移入に繋がる。
コメディーとシリアスの緩急もすばらしい。
こういう波が「落とされる」為のテクニックであるとも感じる。

好きな台詞で「失敗してもせいぜい死ぬだけさ」
(Session #7ヘヴィ・メタル・クイーンでのV.T.による)
があるが、割りとここに終結しているような気がする。

全体に流れる世紀末感、90年代感が今見ると懐かしさもあいまり
余計心くすぐる。
また、未来の話でありながらも、
アナログ感や泥臭さが丁度よくブレンドされていて
世界にリアリティーを与えてくれている。

私は20代前半でこの作品に出会った。
最終話の翌朝、目を覚ました時に
様々な意味での巨大な喪失感が
自分を襲っていることに気づいた。
おそらく今までもこれからもどんな失恋をしても
この気持ちを超えることは無いだろうと実感し、
それは10年たってもまだ現在進行形である。

この作品はスタッフが仕事以上のことをしちゃってる。
ある種アマチュア感がまたたまらなく作品にエッセンスを与えている。
これ見ずして。。。日本人でいるのはもったいない。
また、こういう仕事がしたい!!!
と思わせてくれる、
ものづくりの金字塔であり灯台である。




菅野よう子氏のサントラは必聴!!!








『シティーハンター』
1987年4月6日 - 1988年3月28日
制作・サンライズ
監督・こだま兼嗣

第1話「粋なスイーパー XYZは危険なカクテル」
第3話「愛よ消えないで!明日へのテンカウント」
第5話「グッバイ槇村 雨の夜に涙のバースディ」


★第5話「グッバイ槇村 雨の夜に涙のバースディ」★
槇村退場編。
前半Aパートは香の生い立ちと槇村の活躍が描かれます。
(この生い立ちは「シティーハンター2」で
香の姉が登場するシーンで大きく関連付けされています)

自組織拡大のために他組織のボスを殺そうと始末屋を
利用するような腐った連中。こんな依頼など断って当然!!

冴羽が交渉に向かっていればこんな事にもならなかった
でしょうが、香の事を考えた上での「公私混同はしたく
ない」という生真面目さが死へ向かうきっかけになってしまいました。
更に、ガルシアから香の事を仄めかされ、冷静さを失ってしまった‥。

長年相棒として組んできた槇村が死を迎えるときでさえ、
冴羽は涙一つ流さなかった。冷酷な男だと思われがちなシーン。
でもこれは冴羽が「始末屋」としてある程度予感していた
別れであり覚悟していたこと、
そして殺し屋という涙を流すことができない職業であること、
更に冴羽自身が「心を閉ざした人間」であること
を物語る重要なワンシーンであると解釈も出来ます。

ラストシーンで、冴羽が香に金を持って町を出ることを促すときの
「槇村は俺が殺したようなものだ。町を出れば、いずれ悲しみも……」
というセリフは、香の心境を案じる
(香が冴羽と同じ町に住むことで香の心に悲しみを広がらせることを防ぐ)と同時に、
自分の心に悲しみを生み出す(槇村の死を思い出す)
罪悪感の原因を突き放したい、
という思いが無意識に現れているようにも取れます。
しかしその後の香のセリフと、槇村の遺言である「香を頼む」の言葉もあり、
香の面倒を「相棒」として見ることになる‥。
その香との生活は、やがて冴羽の心に
「人間らしさ」を宿した波紋を広げていくことに。

演出、作画等の製作は今回マジック・バスが担当。
とことんまで暗い演出を施し、銃撃戦も暗く落ち着いた曲がかかる中で展開。
‥痺れます。
特に、シルキィクラブに麻薬で囲われている女が、
たった一度の口づけで心を開き、
冴羽を守るために命を落としていくシーンは、セリフこそ無いものの哀切です。

さて槇村の最後のこの回、原作だと若干流れが違います。
話も長め。
しかし、それを1話分にまとめてあるこのアニメ版の
オリジナルの演出やセリフなど、原作に劣ることなく、
原作を昇華してさらに上質のアニメ作品に仕上げてあると思います。

槇村の「赤いペガサスの翼をもぎとってくれ‥。」
なんて、本当にシビレるセリフです。
そして「黒い右手に気をつけろ…」の言葉。
この最期の言葉がなければ、冴羽もやられていたかもしれません。
その遺言を「俺には天使がついているんだ。雨の中
死んでいった、傷だらけの天使がな!!」と表現した
冴羽のセリフも素晴らしい。

最後、冴羽がお金の入ったアタッシュケースをバタンッと閉じて、
ふっと微笑む。あのさりげないけれどグッとくる演出。
ここら辺も、アニメ版オリジナルのもの。

アニメ版オリジナルの演出やセリフが本当によく効いた、
槇村の最後を飾るに相応しい素晴らしい回。




こちらもサウンドトラックが秀逸すぎる
OP・ED・挿入歌
奇跡なんじゃないかというほど
かっこいいのだ